SSブログ

某所に載せたイチゴ原稿 その7 にいがたフードブランド戦略商品 [イチゴ]

7、にいがたフードブランド戦略商品、「越後姫」でいいのかなー。


新潟県では、コシヒカリに続く新潟県産のフード・ブランドとして、
「新潟県産=高品質かつ安全・安心」のイメージを持った
「ルレクチェ」「越後姫」「にいがた和牛」「佐渡寒ブリ」を、
首都圏に売り出そうというという計画が進んでいます。

越後姫はその果肉のやわらかさから輸送時に非常にいたみやすく、
なかなか遠方へは持っていくことが出来ていません。
そもそも、イチゴは呼吸の激しい商品のため、
持っている糖分を二酸化炭素として吐き出してしまい、
首都圏に届く頃にはおいしくなくなっているような・・・。

イチゴの呼吸をコントロールする機械や、
やわらかい容器に入れてまで首都圏に運ぶのは、
輸送のガソリンや必要以上の梱包資材がかかるので、地球環境にやさしくない。
地元で採れたイチゴは、その日のうちに地元で食べるのが
いちばん美味しく環境にもやさしい。これを「地産地消」と言います。
無理に東京で売らなくてもいいと思うんですが・・・。
包装資材屋の私がナニ言ってんだか・・・。

まあとにかく、新潟の皆さん、もっと越後姫を食べましょう!


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

某所に載せたイチゴ原稿 その6 高設イチゴと土耕イチゴ [イチゴ]

6、高設イチゴと土耕イチゴ

現在我々が食べているイチゴのほとんどは、
ビニールハウス内での栽培と思っていいです。
その栽培方法には主に2通りあります。高設栽培と土耕栽培です。


高設栽培とは、作業しやすい高さに土の入った台を設置し、
イチゴを栽培する方法。土耕と違い、収穫時に腰を曲げなくて済むので、
農家の高齢化に伴い導入面積は増えています。
実際に脱サラか普通の会社が新規参入、あるいは
従来イチゴを作っていなかった農家が新たにイチゴを栽培する場合のほとんどは
この栽培方法を導入しています。
ただ、土耕に比べてコストがかなりアップします。
でも作業はラクになります。
高設栽培で作られたイチゴは形が整っており採れる量も安定、
販売計画を簡単にに立てられ、コンスタントな農業経営に貢献することが出来ます。
収穫したイチゴは主に市場やスーパーに向けられます。


土耕栽培とは、地面に植えて収穫する方式。
土耕のイチゴは形がでこぼこでゴツゴツ。でも味は抜群です。

果実の先端の糖度のみを比較すると、高設の限界は11度くらいですが、
土耕では14度は望めます。
朝市や、リピーターの多い直売所に行くと売られている形の悪いイチゴは、
実はアタリなのです。そもそも土の量が土耕と高設では大きく違います。
土は栄養の貯金箱。貯金箱が大きいほど甘いのです。
地面全部と、プランター程度の量の土。どっちが甘いイチゴが出来るか、
もちろん土耕でしょう。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

某所に載せたイチゴ原稿 その5 ランナー [イチゴ]

5、ランナーってナニ?

イチゴは、種から育てるのではなく苗から育てるのが一般的です。
親株からランナー(あるいはストロン)と呼ばれる匍匐茎(ほふくけい)を
20~40cm伸ばし、節が地面に着地して子株を形成し、
親子間で栄養をやりとりして繁殖していきます。

こういった植物を「栄養繁殖性植物」と言います。
イチゴ農家さんはランナーどりと呼ばれるこの増殖作業をしながら
イチゴの苗を増やしていきますが、親株の病気やウィルスは子株に移りやすく、
5~6年に1回くらいは苗を新品に変えます。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

某所に載せたイチゴ原稿 その4 おいしいイチゴの選び方、保存方法、栄養価 [イチゴ]

4、おいしいイチゴの選び方、保存方法、栄養価




つやがあり、へたの緑が濃く、ぴんとしているものが新鮮です。
色が濃いのが甘そうですが、へた付近が白くても十分甘いこともあります。
全体が濃すぎてドス黒いのはあまりおすすめしません。
あと、なんといっても甘い匂いが強いものがいいですね。

傷みやすいので、買ってきたその日のうちに食べきったほうがいいでしょう。
どうしても残った場合は一列に並べラップをかけ、ポリ袋に入れて冷蔵庫へ。
でも、すぐに食べきってください。
それでも少量残る、という場合は、半分に切って全面に砂糖をまぶして冷凍庫へ。
くさみが少なくなります。
大量残ってしまった、という場合は、同量の砂糖とレモン汁少しを加えてジャムに。
カビなどの細菌、雑菌が繁殖しない糖度は55度以上といわれているので、
ジャムにはとりあえず同量の砂糖です。

洗うときはヘタをつけたまま。ヘタをとると水っぽくなり、ビタミンCも流出します。
ビタミンCが100g中62mgと多く、5粒食べれば一日に必要な量が取れます。
尚、一日に必要なビタミンCは50mg。イチゴ5個です。


パックからはみ出ていれば300g、
盛りがパックからチョイ浮きであれば250g程度入っています。

糖質はブドウ糖、果糖で4~7%、有機酸としてクエン酸やリンゴ酸が1~2%。
果糖は低温時に甘さを強く感じ、冷やして食べるとスッキリした甘さを楽しめます。
キシリトールも含まれており、食後歯磨き前に食べると虫歯抑制効果も。
大量に含まれるビタミンCは抗酸化機能があり、
動脈硬化の原因である血管壁におけるコレステロールの沈着などを低下。
さらにビタミンCはコラーゲンの生成を助ける働きをし、
皮膚、血管、粘膜を強くします。
また新陳代謝を活発にするので、シミ・そばかすの予防にもなります。
冬から春へ、日差しの強くなる4月には、ビタミンCいっぱいのイチゴ。
これでお肌のシミのもと、紫外線も怖くない!?
(この原稿は2007年4月中旬に発表されたものです)

人気ブログランキングへ
nice!(2)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

某所に載せたイチゴ原稿 その3 旬 [イチゴ]


3、旬




現在我々が食べているイチゴの旬は、新年から5月ごろまで。

中でも、価格の高い1月に出荷を合わせるビニールハウス内での

促成栽培が主流となっています。

1月よりもさらに値段が高い、12月のクリスマスケーキ需要に合わせた

超促成栽培も近年見られます。

ビニールハウスを使わない露地栽培による本来の旬は、

5月~6月にかけての数週間だけ。

露地栽培品種としては、ダナーや宝交早生など、

昔からある小粒で酸味の強いものがあります。

家庭菜園でイチゴを栽培する場合もこれらがいいでしょう。




nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

某所に載せたイチゴ原稿 その2 果実的野菜 [イチゴ]

2、野菜的果実、果実的野菜 _φ( ̄ー ̄ )

フルーツとして食べている果実も、植物学に基づいて考えると
野菜に分類されるものがあり、それらは果実的野菜と呼ばれています。
イチゴのほか、メロンやスイカは生産段階では野菜。
野菜は原則として草、果実は原則として木。
簡単に言うと、野菜は緑色のクサ、果実は茶色の木になるものです。
それに対して野菜的果実とは、果物として食べられることはなく、
むしろ調味料や、調味料で味付けされるような野菜として利用されます。
ユズ、カボスなど柑橘類のいくつかと、アボカド、青パパイヤなど。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

某所に載せたイチゴ原稿 その1 歴史 [イチゴ]

某所に載せたイチゴ原稿。加筆・修正した後、
9回に分けて掲載します。
以下。

老若男女、嫌いな人はいないと思われるイチゴ。
イチゴは4回収穫のピークがあり、3月に1番果と呼ばれる1回目の旬があり、
今がちょうど2番果、2回目の旬です。(この文章は2007年4月中旬ごろ発表されました)

1、歴史

バラ科オランダイチゴ属。
原産国はチリ。自生する野草としてではなく、栽培するイチゴとしては、
北米産と南米産がかけ合わされオランダで生まれました。
日本には江戸時代の終わり、1840年ごろに当時鎖国を免れていたオランダから渡来。
オランダイチゴ、クサイチゴとも言われていました。
1960年代までは5~6月に食べる季節的高級果物でしたが、
食生活の変化・高度化に伴い、広く食べられるようになります。
栽培技術の開発と品種の改良が進み、現在ではほとんど一年中栽培されています。

世界中ではジャムなど加工用途が多いですが、日本は生食がメインで、
生食でのイチゴ消費量は世界第一位とも言われています。
品種は東の横綱・とちおとめ、西の横綱・あまおうが有名です。
新潟県内でも美味しいと思うイチゴは、とちおとめと越後姫でしょう。
後述しますが、九州産など移動距離が長いイチゴは移動中に糖分を消費してしまうので、
新潟で食べてもあまりおいしく感じません( ̄◇ ̄;)

新潟県オリジナル品種の「越後姫」は、新潟県園芸試験場で6年がかりで育成。
平成元年に「女峰」と「ベルルージュ」を掛け合わせ、さらに「とよのか」を掛け合わせます。
平成3年、この品種交配によってできた「オタマ」が、さらに研究・改良を重ね、
平成6年に当時の平山新潟県知事に「越後姫」と命名され、徐々に広まり、
新潟でメジャーなイチゴになりました。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

池袋三越の大新潟展 [イチゴ]


池袋の三越にて、2008年2月18日月曜日まで、大新潟展が開催されていました。


JA新潟市のブース。

慣行栽培よりも農薬と化学肥料を50%以上減らした、いわゆる特別栽培米である
「キラキラコシヒカリ」やこしいぶきを販売。
重い商品ですが、三越独自のサービスで都内なら315円で配達可能だとか。



新潟市東区の石山地区でとれたイチゴ・越後姫も1パック735円で販売。
土耕栽培のイチゴの一番果(イチゴは最初の果実がいちばん甘い)なので
味は確実に甘い!とちおとめよりも酸度が低い品種なので、
栃木のイチゴにうすーく粉砂糖をかけたような味です。
越後姫は他のイチゴに比べるとやわらかいので、輸送中のユレでいたみやすく、
ホントによく上京してきたなーという感じです。
これを食べることができた東京のお客様は幸せだと思います。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

平成19年度いちごセミナー 後編 [イチゴ]



園芸試験場から場所を移動して、新発田市の農家さんのハウスへ。
花が咲くまで1本になるように芽かきをし、花が咲いたらその後は芽かきをせず放任。
バラバラだと収穫がラクで収量も増えるという独自の哲学を披露してくださいました。


内張りカーテンは小泉製麻のビーナス。通気性があり、除湿効果が期待できます。
保温性が園芸試験場のビニールに比べると2、3割落ち、
暖房機の燃料も7、8%かさみますが、
それでもビニールからボタボタ水滴が落ちてイチゴが病気になるリスクに比べると
ビーナスに軍配が上がる、とのこと。


ネポンの炭酸ガス発生装置。灯油を使います。
最大30%収量が増えるらしい。


圃場見学後、講演。
暖房機メーカー・ネポンさんが言ったことをメモ。
・ハウスのビニールを0.1mmから0.2mmと倍にしても、保温性は2、3%程度しか向上しない。
・今流行のエアーハウス・2重被覆ハウスは、停電と湿気に弱い。
・暖房機のポリダクトは直径を半分にすると抵抗が5乗に反比例(この場合は32倍)になる。
 細すぎるダクトはあまり使わない方がいいらしい。
・100mm口径の塩ビ管を暖房機のエアシャッター近くに持って外気を供給すると、
 新鮮な空気が確保できて燃料が完全燃焼し、燃焼効率がアップ。


nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

平成19年度いちごセミナー 前編 [イチゴ]


2008年2月5日、新潟県聖籠町の農業総合研究所園芸研究センターにて
今年もいちごセミナーが行われました。


栽培養液循環式の試験栽培。チェック項目は4つあるそうです。
1.培地 流木炭を使ったり。
2.養液 冬は水を吸わないので養分も吸いにくくなっています。濃度を時期的に変える試験。
3.連作障害 養液を循環させているので、活性炭を使い吸着させてバランスをとる。
4.UV殺菌 やはり同じ液を掛け流しではなく循環させているので、傷んでくるようです。


この桶の中に殺菌灯があるらしい。


ワラみたいなのは天敵農薬の住み家。コロニーとも呼ばれるようです。
ハダニを食べる天敵・チリカブリダニがいるらしい。全くわかりませんが。


これは10月出荷を目指している栽培。
越冬苗を使います。
通常の苗は6月ごろ採苗しますが、これは前年の秋に採苗。
6月よりもランナーがよく出るので、多く苗を取ることができます。
葉は寒さでちぢみますが、根っこはしっかり張り、春の肥料の食いつきがよく、
苗の重さが70~80g。クリスマスに出荷を目指す苗の場合は30g。かなり丈夫です。
ただ、10月に実を採りはじめるということは気温が高く酸っぱい実がとれることになります。
しかしながらクリスマスには安定した実がとれる。
75~85%の開花率だそうです。


こちらは育種ハウス。イチゴはランナーという蔓が延びて増えていきますが、
ここでは果実表面の種をとって、年間1000種ものイチゴをテストしているらしいです。
このハウス内には70~80種類あります。

目下いちばん新しい品種。越後姫より3週間ほど早く取れますが、
実が小さく、4月から5月は越後姫より収量が落ちます。
糖度は越後姫とほぼ同じか高いくらい。酸度も少し高いようです。
花粉の出がよく、冬の新潟の悪天候でも色づきがいいようです。


内張りカーテンはビニール製。すごく沢山水滴がついています。

このあと場所を移動。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理